前回はパパ友の必要性やそのメリットについて聞いた「ダディ座談会」。今回も引き続き、「秘密結社 主夫の友」広報担当の杉山ジョージさん、パパライターとして活躍する國尾一樹さんのお二人に、日経DUAL編集部の新米パパ、田中裕康が話を聞きます。パパ友が集まるパパ会はどうやって声かけをすればいいのか? パパ会に行ったとき、どんな話をすれば盛り上がるのか? 大事なポイントは、連絡網作りにありました。

【年齢別6月保育園ママ・パパ向け特集】
第1回 雨の日 父子が一緒に室内で楽しめる運動遊び
第2回 父子で盛り上がる! お風呂&手作り遊び
第3回 “パパ友のパイオニア”に聞く「パパ友って必要?」
第4回 パパ会成功の秘訣は「連絡網作り」 ←今回はココ

パパ会はスタートダッシュが大事

疑問3 どうやって声かけすればいい?

日経DUAL編集部 田中裕康(以下、――) 前回のお話で、パパ友がいることの楽しさやその意義についてはよく分かりました。しかし実際にパパ友をつくるに当たっては、声をかける勇気が出なかったり、気兼ねしてしまったり、なかなか行動に移せないというパパも多いと思います。

國尾一樹さん(以下、敬称略) 確かに、最初の一歩を踏み出すのは勇気がいることですよね。個人的には、スタートダッシュがとても大切だと考えています。0歳児クラスの場合は、規模の大きな保育園でも10人前後。送り迎えをしていれば子どもの顔は自然と分かるようになるし、親の顔も結構覚えられます。保育園に入園したら、なるべく早い段階で一度懇親会を開けると、スムーズに盛り上がるようになると思います。

 それを自分で言い出すのは気が引けるようなら、知り合った人と一緒に幹事をやるとか、せめて誰かが言い出したときは必ず参加するとか、なんでもいいから行動を起こしてほしいですね。

杉山ジョージさん(以下、敬称略) なかなか積極的になれない人にとって、最初に行動を起こすのは大変なことですよね。ただ、一度中に入ってしまえば、一気に仲良くなれるというのもパパ友だと思います。

 いい雰囲気のクラスになっていければ、後から入ってくる家族もすっと入っていけます。逆に仲の良い家族だけで固まってしまっていると、やはり入りにくい。そういう雰囲気にならないように、私は新しい人が入ってきたら、歓迎会という名目でまずは飲みに行きます(笑)。

 そのときに注意したいのは、みんなの仲の良さをアピールするのではなく、どれだけ新しく入ってきた家族を真ん中に置いて歓迎ムードを出せるかということ。いかにすんなり入れる雰囲気作りができるかが肝です。そのためには、一部の人だけの集まりではなく、同じクラスのパパみんなが集まっているという立て付けにしたほうがいいでしょう。

―― それでも、なかなか参加する気になれないというパパがいたときはどうすればいいですか?

杉山 もう、そうなったら力づくです(笑)。といっても、本当に無理やりということではありません。僕の場合、なかなかパパ会に来ない人がいたのですが、公園で娘と遊んでいたら、たまたま見かけたんです。これはチャンスと思って、「うちの娘と保育園が一緒ですね」と話しかけました。

 そのパパは運動会にも来ていなかったので、「お仕事大変そうですね?」と話を振ると、実は土日は休めない仕事だということが分かったんです。そのまましばらく世間話や子どもの話など雑談しただけですが、後でママから聞いた話では、僕と話ができたことで気が楽になったと言っていたそうです。その後、「ジョージがいるなら」とパパ会にも出席してくれるようになりました。

―― 確かに、話したことのある人がいると安心できますよね。

杉山ジョージさん。パパ会が好きというより、ただ飲むのが好きなだけという疑惑も…
杉山ジョージさん。パパ会が好きというより、ただ飲むのが好きなだけという疑惑も…

<次ページからの内容>
・声かけのタイミングは月曜朝が狙い目
・「挨拶+一言」を心がける
・早い段階で連絡網を作る
・イベントとパパ会をセットに
・パパ友はトラブル防止のリスクヘッジにも
・パパ会成功の5つのポイント