忙しいデュアラーは妊娠中でも自分の食事は後回しになりがち。しかし、妊娠中の食は、母体はもちろん、胎児の栄養状態を作る大切なものです。妊娠前と比べて何をどのくらい食べればよいのか、とり過ぎに気を付けたい栄養素は何なのかを帝京科学大学教授で栄養学博士の上田玲子さんに伺いました。

【妊娠~職場復帰ママ・パパ向け/まずは食を整える】
(1) やせが多い日本女性 BMI19未満は妊活の脅威
(2) 子の体と脳、産後の健康まで影響する妊娠中の食 ←今回はココ!
(3) 葉酸は3倍以上必要に サプリ併用でトラブル予防
(4) 「小さく産む」は時代遅れ 妊娠・出産のウソホント

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学生低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

母体とベビーを守る8つの食習慣チェック

 「仕事に子育てに忙しい共働きの女性は、つい自分の食事は後回しになってしまいます。夕食は子どもと一緒に食べるのでしっかり作るけれど、朝や昼は簡単に済ませたり、お菓子でごまかしている人も多いのでは? それでは1日に必要な栄養がとれません」。上田さんはこう話します。確かにその通りです。「まずは、自分の食習慣をチェックしてみましょう」

□ 1日3回食事をしている
□ 夕食は21時前に終了している
□ 間食は1日1回以下だ
□ 牛乳・乳製品を毎日とっている
□ 野菜を毎食食べている
□ 肉か魚を1日1回食べている
□ 卵を1日1/2~1個食べている
□ 大豆製品を1日1回以上食べている

 「この8つの項目は妊娠中の食にとって、大変重要です。チェックが4個以下の人は、生活リズムと食習慣を大幅に見直してみましょう。4個以上だった人でもチェックがつかなかった項目は改善して、満点を目指してください」

<次ページからの内容>
・ 妊娠中の栄養管理は母体・胎児にとって重要
・ 塩分は1日7g未満に。しょうゆラーメン1杯で10g以上!
・ 65%が不足。カルシウムをとろう
・ 鉄の不足に注意する 吸収率に着目しよう
・ レバーのビタミンAはとり過ぎに注意。野菜からならOK