「PTAはやってみたら意外と楽しかった」という話はよく聞くもの。さらに、委員になった親たちが和気あいあいと楽しそうにしている様子をみると「大変でもやってみたい」と思う人もいるでしょう。共働きの親がPTA活動に参加する場合のコツや、将来に向けたPTAの在り方について、長年PTA活動について取材をしてきたジャーナリストの大塚玲子さんに聞きました。

【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) PTA「必ずやって」のなぜ、共働き親の選択肢は?
(2) PTA参加で共働きが押さえるコツ 効率化提案は慎重に ←今回はココ
(3) 中野信子 毒親からの支配、連鎖させないためには

PTA参加のメリットは、いろんな親とつながれること

 前回の記事では、PTAが抱える課題や、仕事との両立が難しい時に親が選べる選択肢にはどんなものがあるか、といった観点でお伝えしました。でも「共働きで忙しいけど、PTAに参加してみたい、学校運営に関わりたい」と考える人もいるでしょう。

 現在高校3年生の息子が小学生の時に読み聞かせ、見守り、広報委員、卒業対策委員など数々のPTA活動を経験し、以来長年PTA活動について取材を続けている大塚玲子さんは参加するメリットを次のように話します。

 「PTA活動に参加することで、学校に行く機会が増えて、学校の様子も分かります。さらに、いろんな親とつながることができると、習い事やクリニックなど、細かな地域事情を仕入れることができます。もちろんこうした親同士のコミュニケーションはPTAだけでなくいろいろな場で持つことができますが、複数のコミュニティがあれば、その分子育てが豊かになる、ということはあるでしょう」

 とはいえ、共働き家庭の場合、昼間の会議や活動に参加するには、時間制約上の難しさも。「まさにここは課題でありつつも、『いろいろな人が集まる場』という性質上、解決が難しい部分です」と大塚さん。それでもこうしたハードルを乗り越えていくには、いくつかのコツがあるといいます。

 さらに、コロナ下の今は時間の制約がある共働き家庭にとっては参加のチャンスでもあり、PTA組織を変えていくチャンスでもあるのだそう。

 次のページから、共働き親がPTAに参加するためのコツや、コロナ下で変えていけることなどについて詳しく聞いていきます。