料理番組、家庭菜園番組のレギュラーを持ち、食への造詣も深い俳優、杉浦太陽さん。妻、辻希美さんとの仲のよさは、日々発信されるSNSやブログからもうかがえます。理想の夫婦を讃える賞も数多く受賞し、太陽さんは「何歳になっても妻と手をつないでいたい」と堂々宣言するほどの愛妻家。しかし、4人の子どもとの6人家族が楽しく健康で過ごすには、「むろん工夫や努力は欠かせない」と話します。6月には結婚生活16年目を迎える太陽さんが実践し続ける、3つの家族ルールを中心に語ってもらいました。
夫婦でワンセット。自分の役割をしっかり担当して完成形を目指す
結婚して何年も経つと、生活における夫婦の役割バランスができてきました。例えば料理をするとき、最初は2人で同じ作業をしながら作っていましたが、子どもができてからは効率を重視した作業分担に変わりました。妻は料理の手際がとてもよく作るのが速いので、僕はアシストに専念し、妻が今してほしいことを聞いて動くようになりました。昨日の夕食のオムライスでは、妻があっという間にチキンライスを完成させていくので、僕は傍らで卵パートを担当していました。
家事だけではなく、お互いの不足部分を補って「夫婦でワンセット」となって生活や人生を完成させている感覚です。面倒も楽しいことも。だから僕は妻にずっと一緒にいてほしいと思うわけです。先日、妻も同じようなこと言っていました。僕がパパ友にあることの礼を言っていたとき、近くにいた妻が「たぁくん(太陽さん)のことは私のことだから、夫婦ともどもありがとう」と、彼に感謝を伝えてくれて、うれしかったですよ。
怒りを感情のまま吐き出すのはNG。溜め込むのもNG
正直なところ、最初の子どもが生まれた頃などはたくさんけんかをしました。家事や子育てと仕事とのバランスに慣れない中、自分と相手のやり方が違ってストレスを感じたり、怒りの感情が湧いたりすることもしょっちゅうありました。そんなときに、「怒りをぶつけたくなったら、時間を空けてから必要最低限のことだけを言う」というルールを決めました。これは、僕の母が昔教えてくれたアドバイスです。
夫婦げんかって、後から思うと本当にくだらないことが原因だったりしませんか。でも、その瞬間は怒りの感情が爆発して、強い口調で相手を責めてしまったり、言い合ってしまったり……。 そこで言いたいことを我慢して溜め込むとモヤモヤしたままになってしまうので、口に出した方がいいのですが、怒りに任せて吐き出すと状況はますますこじれてしまいます。怒りをぶつけたいと思っても少し時間をおくことを習慣にする。そしてクールダウンしてから話す。これだけで結構、「そんなに怒るほどでもなかったな」「相手は違う意味で言っていたのかも」と思える余裕が生まれるので、僕らは謝ったり仲直りしたりしやすくなります。
妻も、険悪なムードになったときはパッとそれまでと違う話を始め、3時間ほど置いてから「さっきのあの言葉に、私ムカついたのよ!」と。で、あははと笑って終わりにしてくれます。僕が事を荒立てないようにしていることを察して、気遣ってくれているのだとも思います。